こんにちは、まと (@matotje) です。
他国の文化を知ることは刺激的で楽しいですよね。
オランダ生活を続けていると多様な文化・習慣の違いに出会います。
そんなことある?! から信じられない! まで毎日ことつきません。
オランダといえばチューリップや風車などが印象深いですが、よりディープな文化や慣習というとなかなか外からは見えにくく、あまりイメージがわかないかもしれません。
今回はオランダがもっと身近になる15の文化・慣習を紹介します。
オランダってこんな国
オランダは王を元首とする王国です。
その名は「低い土地」を意味するNederland(ネーデルラント)から名づけられており、国土面積はちょうど九州くらいの大きさです。
人口:1,738万人(2019)
面積:41,864平方キロメートル
言語:オランダ語
首都:アムステルダム(Amsterdam)
オランダ暮らしの文化・習慣編
1. あいさつは左右に3回チークキス
日本にはないオランダの習慣として、あいさつ時の「チークキス(頬を合わせる)」があります。
親しい友人や家族との再会のあいさつのときに「左・右・左」の順に3回チークキスをします。この順番と回数が重要!
ここはオランダ。これくらいお手のもの……と言いたいところですが、慣れていなかった頃はこのあいさつに毎度たじたじでした。
2. オランダの道路は右側通行
日本の道路は左側通行ですが、オランダは右側通行です。
世界の70%以上の国が右側通行、かつヨーロッパのほとんどの国が右側です。
オランダでは自転車道路もまたしかり。こちらも同様に右側通行が徹底されています。
うっかり左側を走ると罰金が課されてしまうので要注意!
3. オランダの新年の花火はクレイジー

年明けの近所の様子
オランダの新年はとにかくどんちゃん騒ぎでド派手に盛大に祝います。
特徴的な新年の習慣として個人(各家庭)で打ち上げることができる「花火」が挙げられます。
オランダでは新年の期間だけ特別に個人での花火の購入・打ち上げが許可されています。
しかし、日本で売っているようなかわいい手持ち花火セットではないんです。個人用とはいえかなり本格的な打ち上げ花火や爆竹類がほとんど。
新年を迎えた瞬間(いやその前からすでに)各家庭から壮絶な勢いで花火が打ち上がります。
数時間にわたって夜空に轟音が響き渡ります。1年の中で最も安眠に向かない日であることは間違いありません。
4. とにかく予約がかかせない
オランダではとにかく「予約」がかかせません。
市役所でちょっと質問をしたいとき、家庭医の診断をしてもらいたいとき、歯医者に行くときなどすべて予約が必須です。
突撃訪問することや気軽にふらっと立ち寄る場所はとても少ないです。
合理性と効率性をとことん重視するオランダならではの習慣、というかあるあるですが、ちょっとした急ぎ用事のときにも頑なに予約が必要と口をすっぱく言われることもしばしば。
ふと思いついたら前もって予約してしまうのが吉です。
5. カーテンを閉めないもしくはカーテンがない
オランダのお家ではカーテンを開けたまま(もしくはカーテンがない)家をよく見かけます。
そのためリビングルームが丸見えなんです。
隠すことは何もないことを体現していると言われますが、日本人感覚でいるちょっと不思議な光景です。
そして見せるための部屋だからか、どこのお家もリビングルームが素敵でモデルハウスかと錯覚させられます。一般のお家ですが(笑)
テレビを見ていたり、ソファーでくつろいでいたり、家族での団らんの様子などオランダ生活が窓の外からさり気なくうかがえます。
6. 傘は強風ですぐ壊れるのであえて濡れにいく
オランダは平地のためとても風が強いです! 雨の日に傘を差しても風が強いためあまり意味がないことが多々あります。
風の影響で今まで何本の傘を壊してしまったことか…
雨上がりの街中を見まわすと、ごみ箱に壊れた傘がささっている光景をよく目にします。
オランダ流の雨対策は、ずばりレインコートを装備して傘なしで雨のなかへ突撃!
もしくは開き直って濡れにいく人が多いです。
7. 便利すぎる単語「Lekker」
オランダ語には「Lekker(レカー)」という言葉があります。
「おいしい」を意味する言葉ですが、おいしいものに限らずあらゆる場面で使えるとても便利な言葉なんです。
いいことがあったときに「Lekker!」
クールだね!と言いたいときに「Lekker!」
セクシーだね!と伝えたいときにも「Lekker!」
よく眠れた時も「Slaap lekker!」
1つの言葉にたくさんのニュアンスが含まれており、この単語を覚えておけばいろいろな場面で活用できます!
オランダエコ文化・習慣編
8. マイバックとマイボトルは必需品
ヨーロッパの国々はエコ先進国が多いですがオランダもまたその国のひとつ。
すべてのスーパーのレジ袋は有料が当たり前で、ペットボトル飲料にはボトルの料金が少額上乗せしたものが販売されています。
そういったこともあってオランダ生活ではマイバッグとマイ水筒が欠かせません!
出かけるときはなにかと役に立つのでおすすめです。
9. スーパーでベジミート(代替肉)が気軽に買える
オランダでの最近のトレンドは美味しいベジミート(代替肉)製品。
味もお肉そっくりな製品が豊富です。
環境を配慮して肉を少なく食べる動きが世界的に広がっている流れから、オランダでも販売が盛んです。
スーパーに行くとハンバーグはもちろん肉団子やミンチなど豊富な種類のベジミート製品を手に入れることができます。
こちらの記事でオランダでいちばん有名なベジミートの実食レポを紹介しています。実際の見た目や味が気になる方はぜひ。
10. オランダの電車は風力エネルギーで走行
風の国オランダでは風力発電が盛んです。
オランダの電車会社「NS」の電車で運行する電車は100%風力エネルギーで動かしているんです!
NSでは1日におよそ5500本もの電車が運行されており、このすべてが自然エネルギーで動いていると考えると感服です。
NSのコマーシャルにて風力エネルギーで運行していることが宣伝されていますがこの動画がこれまたシュール(笑)
身体張ってアピールしています。
オランダ食文化・習慣編
11. あたたかい食事はディナーの時だけ
オランダでは夕食時のみ温かい食事を食べる習慣があります。
朝はシリアル・パンやフルーツ、昼はサンドイッチと手軽なものを、夜に手の込んだ温かい料理を食べます。
野菜をそのまま茹でたり・焼いたりシンプルな調理法が好まれることもあってか、オランダの食事はおいしくないと言われることもありますが想像以上においしい!
世界屈指の農業国であることから、新鮮で質の高い食材が安く手に入りやすいので素材を生かした料理が豊富です。
12. 冷蔵庫はチーズでいっぱい
酪農が盛んなオランダの名産といえば「チーズ」。
世界的に有名な「ゴーダチーズ」はオランダのゴーダ市(Gouda)でつくられています。
オランダ家庭の冷蔵庫はいろいろな種類のチーズでぎっしり!
キューブタイプやパンにはさむシートチーズ、持ち歩き用チーズなどなど、種類が豊富でとにかく安いです。しかも美味しい!
街中にはチーズをメインに販売する専門店も多いためチーズを食べる習慣が生活のなかに根強いています。
オランダは世界一身長が高い国として知られていますが、そのヒントは普段から気軽にチーズをはじめ乳製品が取り入れられることにあるのかもしれません。
13. 主食の王様はじゃがいも
オランダの主食として「じゃがいも」がよく食べられています。
オランダ語では「Aardappel(アーダペル)」。蒸したり、焼いたり、マッシュポテトにしたりとディナーのお供として大活躍。
スーパーに行くと所狭しとじゃがいもが陳列されており、その種類の多さは目を見張るほど。
1kgあたりおよそ200~300円くらいで手に入ります。安い!
14. 朝ごはんに大量のチョコレート
オランダのびっくり食習慣・文化として朝食に「チョコレート」が取り入れられているんです。
とはいえそのままチョコレートをがっつくのではなく「ハーゲルスラッハ(Hagelslag)」というチョコフレークをパンの上にふりかけて食べます。
いわゆるごはんにかける「ふりかけ」ならぬパンのための「チョコふりかけ」。
朝から甘いもの全然OK! むしろウェルカムなオランダの食文化恐るべしです。
お土産としてもおすすめしたい逸品で、こちらで詳しく紹介しています。
15. オランダの国民的お菓子リコリス(ドロップ)
オランダのスーパーに行くと黒々としたグミのような見た目のお菓子をいたるところで目にします。
これはオランダで「Drop」と呼ばれており「国民的お菓子の王道」として大人から子どもまで幅広い世代に親しまれています。
原料は天草(カンゾウ)と同じ種類の「スペインカンゾウ」というハーブの一種です。
健康にも良いとされていますが、日本人ウケは全然よくありません…。
グミよりもぎちぎちとして歯ごたえがあり、エキゾチックな独特の甘さがあります。日本で体験したことのない味で、口に入れた瞬間の衝撃が尋常じゃありません。
食べたことがない場合は人生体験としてぜひチャレンジをおすすめします。
知れば知るほどディープなオランダ文化と習慣
オランダの特徴的な15の文化・慣習をお伝えしました。この他にも書ききれないほど文化・習慣がたくさんありますが今日はこの辺で。
知れば知るほど奥が深いオランダで今後も新しい文化発見していきます。